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行く先が見渡せるってことは
安らかな心持ちになるんよ。

北アルプス、後立山を歩いて
初日は大雨、視界5m、風速20mぐらい、気温10℃以下、体感気温なんか多分5℃ぐらいだ。
トランクスまでズブ濡れだし靴の中なんか雨水が溜まってちゃぷちゃぷ言って真夏なのに寒中水泳。
散々でした(笑)

白馬岳付近を歩いてても
自分がどの辺を歩いてるのか
頂上があとどのくらいなのか
山小屋まであとどれだけ歩けばいいのか
ほぼ解らない。

そういうのって不安にはならないけど
気分はダークです。

翌日は打って変わって良か天気。
稜線上に見える遥かまで続く道。

それって下界の生活からは考えられないぐらい細くて歩きづらい道だけど、
見えるだけで気分は暗くならないもんです。
この斜面登りきるのに30分ぐらいとか
あそこの鞍部を歩くのは何時ごろとか
とにかく見通しが利くし予想が利く。

それだけで嬉しいんですよ。

進むべき道が見えるだけでどこか安心するんですね。

これを今日進めば
小屋が待ってる。
このまま数日進めば山を下りて
その先のどこかには自分の帰るべき家が待ってたりするのです。

家に帰ったら、ベースをいじったりもできる。
大好きな人たちに会えたりもする。

俺にとっての道ってのは
結局、家に続いてるのでした。
俺にとっての安心は
結局、家にあるのでした。

たったそれだけの
訳のわからんことだけど
俺がそう思ったんだから
そうなんだよ。

進むべき道がわからないのは不安だぁね。
帰るべき場所だ無いから落ち着けないのかもな。

メメントモリなんて言葉があるけど、
死を思うことで安らぐ何かってのもあるんじゃないかな。

ま、死にたいわけじゃないからね俺。
しょっちゅう死なんて考えてたかぁないや(笑)

でも、ホントそんなことを思ったんよ。
歩くことしかない日々で無駄に暇だっただけなんね。
ヒマ人は碌なこと考えないぜ。


   BGM:"カリフォルニアの青い空" By Albert Hammond

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2004年07月27日 10:39に投稿されたエントリーのページです。

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