ビルの階段を上がっていた。
3階から4階に。
木の葉が踊り場に一枚。
雨にほのかに湿ったやつがぺたりと落ちてた。
あまり人の通らない階段。意外な物体。
どーやって入ってきたのか。
だれが落としてったのか。
どこの木から落ちた葉なのか。
運んできたのは男の人? それとも女の人?
この葉っぱ、どんな旅をしてきたんだろう。
てかさ。何でも同じような気がします。
ものとか、こととか、まぁ全て何かの後ろには
物語が隠れてる。あたりまえっちゃぁあたりまえだ。
此処で何が言いたいのか自分でもよくわからんけど、
とにかく物語なんだよ。ルーツなんだよ背景なんだよ。
雨ですえたおっさんの臭いの後ろにも
旨い焼肉の後ろにも
煌びやかなジュエリーの後ろにも
人を殺める結果になったナイフの後ろにも
あなたが眺めてる文字列の後ろにも
必ずある物語。
目の前に
ただあるだけ
の、匂いじゃねーし肉じゃねぇし宝石じゃねぇし凶器じゃねぇし文字じゃないのね。
モノがモノとしてコトがコトとして突然と忽然と現れるなんてことはないでしょう。
あったらそれは魔法だしファンタジーだろ?
魔法とかファンタジーに慣れちゃって
麻痺してる部分ってないですかね?
魔法とかファンタジーに慣ちゃって
麻痺してる自分に眼を瞑ってないですかね?
ちなみに俺は麻痺してるぜぃ、魔法の国の住人なんです。
パック売りの豚肉から生きた豚を想像できない。
昔に戻れ。
農業やって自給自足だ。とか
興味ないですけど。
生活の中から
物語の香りが無くされていくことが、ないほうがいいなぁ。。。
BGM”video killed the radio-star” by BUGGLES